「いたたたた‥」


「───お前さ〜‥!」


サトルが、転んだ私の下敷きになっていた。



…!!

近い‥っ!



目が合う。


鼓動が速くなる‥


私たちは見つめ合って‥

「ナナ‥」



パチン───‥!




急に周りが明るくなった。

何‥!??



「ちょっとぉ〜何ラブシーンしてんのぉ〜!」


「‥!マユっ!」


そこには電気を点けてニヤニヤと笑うマユ。

その横でただ静かに微笑むヤヨ。


「いつまでくっついてんのよ?」


ヤヨの言葉に私たちは慌てて離れる。


「ごめんっ!」
「ごめんねっ!」


照れて俯くふたりにマユが駆け寄って言った。


「おめでとう!やったねっ!」


最後の「やったねっ!」のとこはサトルを見て‥
それに照れてサトルは「おう!」と短く言うとくしゃっと笑った。


「マユ‥ヤヨ‥私‥」


私はなんて報告していいのかわからなくて言葉が出てこない‥。でもふたりには伝わったようで‥


「無事モトサやじゃん?」


「マユ‥」


「二人で幸せになんなよ?サトル‥ナナを頼むよ!」

「あぁ!」


「ナナ‥サトルとちゃんと向き合ってね!」


「はい‥!」


ヤヨの言葉を胸に刻む。


私はサトルと幸せになるんだから‥


必ず…