痛いよ‥。


私は恐ろしくてリビングの隅っこに小さくなる。


「おとぉさん‥ごめんなさい!ごめ‥なさ‥ひっ!」


恐怖とショックでガチガチと歯が鳴る。


ガクガクと震える全身。


オトウサンはリビングの隅っこで小さく丸まって震える私を、


何度も、


何度も、


蹴り続けた‥。



「ごめ‥なさ‥」


必死に謝る、

涙と鼻水でぐしゃぐしゃの私を


蹴り続けたオトウサン‥。



この日から‥



オトウサンは


一番信じられない人になった‥。



もう‥


信じられないって‥


そう気付いたのはもっと何年も先のこと‥。


そんなことを理解するには‥


8才の私は‥


あまりにも幼かった‥。


された卑劣な暴力も‥


あまりにも惨めな自分の姿も‥


理解出来ない程幼かった。


わからなくて不思議だった。


ただただ‥


恐怖と傷。


オトウサンに近づかなくなった。