涙が止まらない私をすれ違う人たちが不思議そうに、好奇心の目をむける。


いいよ‥もう‥。


見たければ見て!


そんな気持ちだった。


どんなに止めたくても止まらないんだもん。


ハルト‥


私のこと、見てた。


‥どんな気持ちで見てたの?


めんどくさい奴と会っちゃったなーって思ったのかな‥?


女の人は私に気付いたのかな‥?



私はトボトボとジェットコースターの降り口に向かった。

マユとヤヨ。

もしかしたら私の事探してるかも‥。


案の定二人は私を探してくれてた。


「ナナッ!どこにいたのよ〜!もう‥」

マユは私を見つけて走り寄り声をかける。

その途中で私のうさぎのような赤い目に気付いたみたい。


「‥ナナッ?どした?」


二人の姿に涙腺がまた緩む。


「ハ‥ルト‥いて‥っ!」


全く上手く話せない。


「ハルトさん?会ったの!?」

マユが聞き返す。

なんとか頷いて答えた。


「とりあえず私の家行こう!ね?」


ヤヨの言葉に私たちは遊園地をあとにした。