ズボラ女が恋する瞬間

少しお節介なところもあるが、そんな美緒にあたしは結構助けられたよ。

だから、ちゃんと伝えておきたかった。


「ありがとう、美緒」


そして、２人で微笑み合った。


「そうだ、聞いてよ！恭介、浮気したの！」


新井にも聞こえるように、美緒は言う。


「美緒、あれは浮気じゃないって」

「合コンに行っておいて、よく言うよ」


合コン、行ったんだ。

あたしは呆れたように、新井のことを見る。


「泉さんまで、誤解しないでよ？俺は、合コンだって知らなかったんだよ」


あたしに弁解するより、美緒の機嫌を直すのを優先した方が良いと思うだが・・・

新井が浮気しようが、あたしには大して関係ないし。