ズボラ女が恋する瞬間

気持ちが乗らないこともあり、ダラダラと身支度を整えていると、チャイムが鳴った。

もうこんな時間かぁ。

時計を見て、小さなため息が零れた。

大翔によって招き入れられた、2人が部屋の中へとやって来る。


「お疲れ」

「どうも」


そう言うと、美緒が真っ直ぐとあたしの元へとやって来る。

そして、さも当たり前のように隣に腰を下ろした。


「あたし、聞いてないんだけど」


でしょうね。

あたしも、美緒に話した記憶はない。


「その話は、これからゆっくり聞けば良いだろ?とりあえず、適当に摘まもうぜ。腹減った」


新井が間に入る様に、手に持っていた袋を広げ始める。

そんな新井に、大翔は食器たちを用意する。