ズボラ女が恋する瞬間

そんなことを思っていると、自分の部署に着く。


「おはようございます」


いつも通り挨拶をし、自分のデスクに着くなり、あたしは仕事を始めた。

今日は懇親会があるから、残業はなし。

懇親会に行かないで、そのまま家に帰ろうかな?

久々に早く帰れるわけだし。

あ、ダメだ。

そんなことしたら、きっと部屋に美緒が怒鳴り込んでくるに違いない。

美緒のことだ、当分の間居座りそうだ。

それこそ、困る。

いろいろ策を練ってみたが、良い案がない。

はぁ、諦めよう。

懇親会に顔出して、サッサッと逃げよう。

何て1人考えていると、あっという間に定時の時間になってしまった。

滅多にない、定時上がりなのに。