ズボラ女が恋する瞬間

「何が言いたいのか、さっぱりわかんねぇんだけど」

「わからなくて良いです」


自分でも、ロクに理解できていないのだから。


「てか、腹減らねぇ?」

「・・・少し」


グッと伸びをし、大翔は布団から出て行く。

その後を付いて行こうかと思ったが、動く気になれなかった。

もう少し休もうと思い、静かに目を閉じる。

そして気付いたら、深い眠りについていた。

目を覚ますと、陽が傾き始めていた。

お手洗いに行くために、隣の部屋に行くと、大翔がソファの上で寛いでいた。


「お前、寝過ぎだろ」


あたしに気付いた大翔が、嫌味たらしく言う。


「休みですから」


好きなだけ寝ても、誰にも迷惑なんて掛けていない。

・・・たぶん。