「此間、上層部に言われましたよね。デザイン部のこと」


三浦の言葉に、営業部の部長はバツの悪そうな顔をする。


「残業も、休日勤務も多すぎる。と。だから、仕事の回し方を話し合え。とも」

「あぁ。そうだったな」

「聞いた話だと、デザイン部はこの3人しかいないみたいだな」


営業部の部長へではなく、三浦は営業の同僚たちに尋ねる。


「自分たちの担当はどうした」


三浦の言葉に、誰も口を開かない。


「田村と泉は、新井と俺の担当だ。まさかとは思うが、人の担当に自分たちの仕事を押し付けているわけじゃないよなぁ」

「ないだろ、それは。なぁ?」


新井が間に入り、口を閉ざす同僚たちに尋ねた。