ズボラ女が恋する瞬間

寝る間も惜しみ、追われる期日に合わせて仕事を仕上げる。

家に帰るのは、経った1、2時間。

そんな日々を、気付けば5日も過ごしていた。

そんなあたし達に追いかけるように、営業は仕事を持ってくる。

これ以上は、無理だと思った。

それは、部長も田村さんも同じで・・・


「もう仕事は受けない。今の仕事を終わらせたら、営業に乗り込んでやる」

「田村。頼むから、お前まで余計な仕事を増やさないでくれよ」

「増やすんじゃなく、減らすためです!」


そんな言い合いから、3時間が経とうとした時。

田村さんが音を立てて、立ち上がる。


「行って来る」


そう言うと、止める部長と一緒に部署を出て行く。