ズボラ女が恋する瞬間

あたしと田村さんの愚痴は、気付けばデザイン部の大半を交えての愚痴となっていた。

それは段々ヒートアップし、仕事そっちのけになっている。


「田村、泉」


部長に呼ばれ、部長の元へと向かう。


「何とかしろ」

「あたし達に言われても」


田村さんの言い分は、最もだ。

部長と言う、肩書も持っているのだから。


「みんなの気持ちもわかるが、俺が出て行ったら反感を買うだろ」


誰が出て行っても、同じだと思うけど。


「それにあちらの部長がそろそろ来る頃なんだよ」


それ、ヤバくない?

ただでさえ、うちと営業部には溝があるのだから・・・


「なら、尚更部長が・・・」

「デザイン部は、暇なんですね。就業時間に、お話タイムとは」


・・・遅かった。