ズボラ女が恋する瞬間

そして、憂鬱な気持ちで会社へと向かった。

パソコンを開くと早速三浦から仕事のメールが入っていて、聞いていたとは言え、項垂れる。


「田村さん。帰っても良いですか？」


デスクに突っ伏し、隣の田村さんに言う。


「何よ、来た早々」

「来て早々、残業が決まったモノで」

「あら、それはお疲れ様」


全然気持ちがないように見受けられますが、田村さん。


「田村さんの担当、新井さんでしたよね？」

「そうだけど」

「きっと新井さんは、無茶苦茶なことを言わないのでしょうね」


田村さんは頬杖を着き、盛大なため息を付く。


「そんなことないわよ。いつも急な仕事ばっか、こっちに寄越してくるんだから！」


田村さんも色々と大変なんだなぁ。