ズボラ女が恋する瞬間

「わかったなら、それで良い。まぁ、そうそう次はないと思うが」

「え?!」

「お前には感謝するよ。お前のデザイン力より、俺の営業努力のおかげで商品化やヒット商品を生み出せてることを証明してくれたから」


そうかもしれないが、面と向かって言う?


「それにお前のデザインは、俺じゃなきゃ活かせない。お前もそう思わねぇ?」


そんなの、知るか!!

仮にそうだとしても、あたしは認めない!!


「わかったら、大人しく俺の傍にいろ」


人の髪をぐしゃぐしゃにする手を払いたいのに、三浦の温もりを感じたいと思ってしまう。


「そうだ。お前、連絡先教えろ」

「・・・なんで」

「連絡が取れない」


でしょうね。

連絡先を知らないのだから!