ズボラ女が恋する瞬間

会社に着き、コンビニで買って来た朝食を体に押し込み、仕事を始めた。

寝ていないせいか、昼過ぎ頃に猛烈な睡魔に襲われた。

必死に睡魔と戦い、定時になる否や足早に会社を後にした。

家に着くなり、死んだように眠りに着いた。

そして気づけば、三浦と会わないまま10日が過ぎようとしていた。

今までだって、何日も何ヶ月も顔を合わせないことはあった。

でも、なぜだろう。

あの日から、三浦のことを探している自分がいる。

以前までは仕事の連絡も、うちの部署に来ることさえ嫌で仕方なかったのに。

そんな気持ちの変化に、嫌気が指す。

今日も会えなかったことに心の中で落胆しながら、会社を出る。

何落ち込んでるのよ、あたしは。

盛大なため息を零していると、マンションの前に見覚えのある車が止まっていた。