ズボラ女が恋する瞬間

その中に自分も入ってしまったことが、悔しい。

きっと、幸せになんかなれない。

ふと見せる優しさに期待して、一々振り回され、最後は突き放される。

こんな男の、どこが良いのだろう?

自分でも、不思議で仕方ない。


「なんで、泣きそうなんだよ」

「そんなことないです」

「難しい女」


そう言って抱き締めてくれる三浦は、あたしより難しく、面倒な男だと思う。

そして軽々しく抱き上げ、気付くとベットの上に降ろされる。


「寝ろ」


子供を寝かしつけるように、2、3回頭を撫でると、三浦はそのまま部屋を出て行った。

寝ろと言われても、寝れる気が全くしない。

ドア1枚に阻まれた、三浦との距離。