ズボラ女が恋する瞬間

「変な奴」


は?変なのはあたしじゃなく、三浦の方でしょ?

さっきから、何なの?


「お前、好きだろ?俺のこと」


薄々気づき始めていた気持ちを口にされ、返す言葉が見つからない。


「普通、好きな奴と一緒に居たいと思わねぇ?」


相手が三浦でなければ、あたしもそんな風に思うのかもしれない。

そんなあたしのことを三浦は試すように、揺さぶりを掛けてくる。


「一緒に居たくねぇの?」


三浦はズルい。

そんな言われ方をされて帰れるほど、冷たい人間でもなければ、計算高い人間でもあたしはない。

あたしは何も返事をせず、缶ビールの蓋を開ける。

そんなあたしの態度に、小さく口元上げる三浦が癪だったが、冷えた缶ビールを口にしたらどうでも良くなった。