ズボラ女が恋する瞬間

「三浦さんの言う通り、彼にはあっちに女が居ました」

「だろうな」

「だから社員旅行の日に別れました」

「は?」


驚いたように、三浦は眉を細める。


「だから、別れました。ついでに言うと、あの部屋も出ました」

「じゃ、なんでオシャレなんか」

「特に理由はありません。前までのあたしは、彼が理想にしていたあたしなんです。だから、壊したかっただけです」

「マジかよ」


三浦は、その場に項垂れる。


「はい。似合ってないかもしれないけど、これがあたしの好きなあたしなんです。だから、変えるつもりはありません」

「だから、嘘だって」

「え?」


引き寄せられ、ギュッと抱き締められる。


「すげぇ、可愛い」


なんて耳元で言うもんだから、嘘でも恥ずかしくなる。