あ、この袋!!

サンドイッチが有名なカフェの袋だ!!

勢い良く起き上がると、この状況を作った男も視界に入る。


「終わったのか?」

「終わってないです!」

「そう、怒んなよ。これでも食って機嫌直せ」


そう言って、紙袋を差し出す。

中身はサンドイッチで、自然と顔が緩む。


「頂きます」


礼を言い、サンドイッチを頬張る。


「おいしい~」


元々美味しいのだが、お腹が空いているせいか、今は特に美味しい。

そんなあたしの様子を見て、男はフッと鼻で笑う。


「何ですか?」

「美味そうに食うなぁ、と思って」


美味しいですよ?

悪いですか?

1度睨み付け、またサンドイッチを頬張った。