「・・・お前さ、小学校の頃から机の中とかロッカーとか綺麗じゃなかったっけ?」

「綺麗だったよ、ていうか人のロッカーとか机の中見るとか変態〜」


声を裏返しにしていうと逢坂は顔を歪ませ、「委員長だったから置き勉チェックしてたんだよ」と言った。

勿論、知っていたがわざと言った。
大体、覚えたくなくとも自然と覚えるものだ。委員長のことぐらい。


「いやさ、ダンボール開けるの面倒くさくて最低限の物しか出してない」

「・・・徹夜だな」


そう言い、逢坂は次々とダンボールを開け、整理していった。

私もなぜかやる気が出て、ダンボールを開けては本棚やタンスにしまったりしていた。





「・・・これ、お前がやった方がいいぞ。男子に見せるな」


午後8時頃、急に逢坂が言い出し、なんだろうと覗けば数着の下着。


「ん?逢坂そういうの昔から苦手だったよね。からかわれるとすぐに真っ赤になるし」

「うるせえ」

「ま、いいや。別に見られてもどうでもいいしね」


そう言い、適当に棚にぶち込んでいる最中に「女子として恥ずかしくねえのかよ」と言っている声は知らない聞いていない。




午後11時頃、やっと全てのダンボールは消え、部屋も前より見晴らしが良くなった。


「なんかスッキリした・・・」

「確かに」

「じゃ、ご飯食べるか」


「私のも作ってね」と言うと仕方ねえなと言い、台所に立った。

持つべきものは幼馴染だなと思いつつも逢坂を見る。
顔の整っている・・・ハッキリ言ってイケメンな為、きっちんに立って料理をしてると絵になっている。

敗北感が押し付けられた気分であったがまあいいや。
ゲームでもしよう。