遅咲きの恋

「……うん……遠慮しないで……」


私の言葉を聞いた瞬間、貴方は力強く抱きしめてくれる。

震える私の体。
それを見た貴方は私の想いを見透かした様に呟くんだ。


「……後で、2人で詫び入れに行こう、優輝に」

「……うん……」

「俺が悪役(ヒール)になるからお前は黙ってろ」


稜也は優しいから。
全部を背負おうとしてくれているんだ。

だけど。


「嫌だ……」

「亜樹?」

「これは私の問題でもあるの。
稜也だけが責任を感じる事はない!
だから私も、ちゃんと……向き合う……」


彼は驚いた様に目を丸めた。
でも、心のどこかでは分かっていたのだろう。
すぐに目を細めて。
何度か頷く稜也。
彼の大きな手のひらが私の頬を撫でた。


「……ああ、一緒にな」

「……うん……」


2人で笑い合って。
もう1度、唇を重ねた。