遅咲きの恋

「あっ……」


落されたのは、ベッドの上で。
仰向けに寝転ぶ私の上には貴方が跨っているんだ。

熱を帯びた目で。
私を見下ろしながらゆっくりと顔を近付けてくる。


「俺を愛せよ」

「稜也……」

「誰からも祝福なんてされなくていい。
後ろ指を指されたっていい。
俺がお前を守るから、だから……」


私の頬に手を添えて。
稜也は柔らかく笑ったんだ。


「俺と一緒に生きろ」


もう、言葉なんて出せなくて。

ただコクンと頷いた。

泣きたいけれど、泣きたくなくて。

歯を食いしばっていれば。
稜也は小さく笑って私に口づけをした。


「もう、遠慮しなくていいんだよな」


優輝の事は忘れた訳じゃない。

でも、優輝を裏切ってでも。
私はこの手を選びたい。

ごめん、ごめんなさい。

心の中で。
優輝に謝って。

目の前の稜也を見つめた。