遅咲きの恋

「うん……しない……しないよ……」

「亜樹……」


優輝にはどんなに謝っても足りない。
皆にもたくさん迷惑を掛けてしまう。

だけど。
それでも……。


「……稜也……好きになってくれてありがとうっ……」


貴方と一緒にいる事を選びたいんだ。

その言葉を放った瞬間に。
貴方の両腕に引き寄せられる。

強く抱きしめられる体。
貴方の鼓動も、私の鼓動も。
同じくらい速くて。

小さな幸せが私の心に芽生えていく。


「煽る事を言うな」

「だって……」


私も貴方の背中に腕を回してしっかりと抱き着いた。

ピタリと体をくっつけながら稜也を見上げる。


「っ……」

「稜也……?」


紅く染まった彼の顔がゆっくりと近付いてきた。

キス。

それが分かった私も、目を閉じて背伸びをする。