何のために生きているのか。何のために学校に行くのか。何のために友達をつくるのか。何のために恋をするのか。何のためにー…私が失恋しなきゃいけないの。

私は常に思考していると言っても過言ではない。物事に対して、白黒つけないと気が済まない。
だからこそ、感情に左右されるのは大嫌いだ。

昨日起きた、最悪の出来事を思い出す。
「陽花 (はるか)のことは好きだけど、俺には今、彼女がいるんだ。」
2年間、片思いをして脈ありだとか友達にさんざん言われたあとの結果がこれだ。彼女がいるなら、なぜデートをする?キスをする?要はあれか、遊ばれていたのか。この私が。
深みにはまっていけばいくほど、気分は最悪になる。もう考えるのはやめよう。
「あ〜ぁ、なんで好きになんかなっちゃったんだろ〜!!」
バカだ、私。男見る目なさすぎ。だいたいあんなチャラ男を好きになるなんてどうかしてた。忘れよう。思考の結果、この恋は黒で終わりだ。

あと半年で大学受験だっていうのに、やる気は出ない。土日はグダグダしてる。
学校に行ったって、友達なんか上辺だけ。適当に笑って、見てもないお笑い番組の話に、がんばって爆笑する。生きていく上で人と関わることは当たり前だから、仕方がない。でも、感情を持って接するのはごめんだ。誰かの恋を応援したり、近所の子供とわが子を比べて嫉妬したり、まいにち毎日誰かを見下している人の気持ちなんてさっぱりわからない。
紫門 (さきもん)陽花のように、「無情」で生きていれば傷つくこともない。
私は、絶対に誰かに干渉したりはしない。思いやりの気持ちなんて持たない。人は誰だって、自分が一番可愛いに決まっている。