【短】ラブの境界線




「ねぇ、ひろ、
彼氏とはどうなの?」



お昼休み。



一緒にお弁当を食べている玲奈(れな)からいつもと同じ質問を受けた。



もう何度目だろうか。




「別に普通」



「アンタいっつもそういうよね」




そういうのも、もう何度目だろうか。



だってねぇ。



普通は普通だもんねぇ。




「彼氏って幼なじみだっけ?」



「うん」



「隣の家なんでしょ?
部屋行き来してて、なにも進展ないわけ?」



「進展ってなに?」




プチトマトを食べる私を見ながら、玲奈ははぁ、とため息をついた。