新学期になり、重い気持ちで学校に行った。
なぜならハヤトと会ってしまったら、また泣いてしまうかもしれないと考えたからだ。
でもその日、ハヤトと会うことはなかった。
私はその帰り、ハヤトは何組なのか気になり靴箱をみた。
そこにはハヤトの名前はなかった。
私の見間違いかと思い、もう1度みた。
けどなかった。
でもまだ信じられなくて、友達にも見てもらった。
けど、やっぱりなかった。
私は先生に聞きに行った。
「あの先生。今学期、転校した人っているんですか?」
「残念ながら…2名ほどいますね。」
「ちなみに…誰と誰なんでしょうか?」
「たかすぎさんと、佐藤さんです。」
私はその場で思わず泣いてしまった。
絶対にハヤトのことで泣かないと決めたのに。
ハヤトが転校することは、ずっと前から決まっていたらしい。
私の友達は転校することを知っていた。
なんだかそれが私は悔しかった。