良平はずっとひまわりを見ていた。
良平は高校生の時、ひまわりに「好きだ」と告白したことがある。
その時、ひまわりは良平の事は兄のような感情しか抱けないと、その告白を軽く受け流した。
大人しくてすぐに自分の殻に閉じこもってしまうひまわりを、良平は子供の頃から気にかけていた。
いつも寂しげなひまわりを良平の愛で温かく包み込みたいと思っていた。
でも、それ以来、良平は一切その事に触れなくなった。
「ひま、あいつの事なんだけど・・・」
「海人さん?」
ひまわりが聞くと、良平はうなづいた。
「本当は、記憶喪失なんかじゃないんだろ?」
良平の目は真剣だった。



