建物の中のベンチは想像していた以上に小さくカビくさかった。 そして空はあっという間に暗くなり、遠くに雷の音が聞こえるほどだった。 ひまわりは不気味さの中で何故か心臓の高鳴りに戸惑っていた。 薄気味悪い空気がひまわりを取り囲み、雨の音が誰かの声に聞こえてくる。 その中で携帯の明かりだけが、ひまわりを落ち着かせ勇気づけてくれた。 その時、急に外が真っ赤に光った。 雷が落ちると思った瞬間、轟音とともに建物が大きく揺れた。