僕はそれまでひまわりのことをちゃんと見ていなかったのかもしれない。 ひまわりの温かい手に触れた時、海人はこの時代に来てしまった理由をこの心のざわめきでなんとなく気づいてしまった。 肩で息をしているひまわりは必死で呼吸を整えながら海人の様子をうかがっていた。 「こんな僕があなたの家に行くことになったら家族の人たちが驚いてしまう」 海人はひまわりの突拍子もない申し出を有り難く思ったが、でも甘えるわけにはいかなかった。 「家族はいません。 この夏は、祖父の家に一人で暮らしてるの」