9月に入り、ひまわりは大学の図書館に入り浸っている。
海人がいなくなった後、ひまわりは、すぐに東京に帰ってきた。
東京に帰る前に、ひまわりはサチに正直に全部を話した。
これから海人の痕跡をたどろうとしていることを・・・
海人の生死についても、ひまわり自身がまだ納得できていない。
年はとっているかもしれないが、海人は生きている可能性だって大いにあり得る。
おじいちゃんになっていてもいい・・・
それでも、ひまわりは海人に会いたかった。
「捜すことは、真実を目の当たりにすることになる・・・
今のままでいいじゃないか・・・
20歳の海人くんの思い出でじゃだめなのかい・・・」
サチは、そう言った。



