そっと中を覗いてみると、そこにはひまわりの造花のついたヘアゴムが入っていた。
ひまわりはそのヘアゴムを手に取った。
「海人さん、ありがとう・・・
きっと、近々、私に渡そうって思ってたんだよね・・・
ちゃんと、受け取ったよ・・・」
海人が何のためにこの時代にきて、私に会いに来てくれたのか・・・
絶対に、何か意味があるに違いない・・・
ひまわりは海人が買ったひまわりのヘアゴムで髪を結び、そして、心に決めた。
私が、海人さんを捜し出す・・・
彼が生まれ育った故郷を訪ねてみよう・・・
70年も経ってはいるけれど、そこに行けば何か消息がつかめるかもしれない・・・
小さなことでもいい・・・
ひまわりは、海人の痕跡をたどりたかった。



