「もうそろそろ帰った方がいいかもしれません。
暗くなってきたし・・」
海人は暗くなり始めた空を見ながらひまわりにそう言った。
「あなたはどうするんですか?」
私の事より自分の心配が先なはずなのに・・・
「僕は今日はここで過ごします。
水道もあるし長椅子もあるので」
ひまわりはそう言う海人をじっくり見てみた。
とても汚れた衣服をまとっている。
それはテレビや映画で観たことがあった。
戦時中に、若い男の人が身に着けている軍服に似ていた。
ひまわりは不思議な感覚を覚えながら後ろ髪をひかれつつ家路についた。



