ひまわりは海人にしがみついたまま、海人の耳元で小さくつぶやいた。
海人はひまわりの顔がよく見えるように体の位置をずらし、涙で頬にはりついた彼女の髪を優しく耳にかけながら、こう言った。
「ひまわりさん、何も言わずに出て行って、本当にごめん・・・
だけど、僕は、いつか、必ず、君を迎えに行こうと思ってた。
早く一人前になって、良平さんや君のお母さんに堂々と胸を張って挨拶ができる男になりたかったし、仕事をして住む所を見つけて、僕自身が落ち着くまではひまわりさんとは会わないって、良平さんとも約束した」
良平との約束を海人は破ってしまった。
でも、不思議なひまわりとの結びつきに歯向かうことはできない。
自然の流れにまかせたい・・・
海人はそう自分に言い聞かせた。



