あの夏に僕がここへ来た理由





「ひまわりさんは?

今、どこに居るんですか?」


海人は、大きな声でさくらに尋ねた。


「そこの海岸の岩場で待ってる。

まずは、私が本当に海人さんがここに居るのかどうかを確かめに来たの。
もう、これ以上、ひまちゃんの落ち込む姿を見たくはないから。

海人さん、どうする? 
ひまちゃんに会える?

もし会いたくないのなら、私が海人さんはここには居なかったって嘘をつくから・・・」


海人は、一瞬、凍りついて何も言えなくなった。
良平との約束がまだ海人を縛り付けている。

でも、もうそんなことはどうでもよかった。


「大丈夫だよ、さくらさん。

僕も会いたい。

本当は会いたくてたまらないんだ」