海人が午前の仕事をそろそろ終えようとしていた時に、30代位の夫婦がよちよち歩きの赤ちゃんを連れて、車で到着した。
サチにとってその人達は常連客らしく、にこにこして赤ちゃんを抱っこしたりしながら話に花が咲いていた。
そして、海人はその人達から荷物を受け取り、部屋へ運んだ。
もう一度部屋の中を点検し、クーラーを入れて部屋の温度を下げておいた。
話し終えたその夫婦は、いつも泊まる部屋なのだろう案内しなくても大丈夫と笑顔で言って、部屋へと歩いて行った。
部屋に入ったその家族が、僕に向かって、
「わ、涼しい。
クーラー入れててくれたんですね。
ありがとう。」
と言ってくれた。
海人は働くためにひまわりと別れたけれど、働くことによって傷ついた心は少し癒された。
海人の一日で12時から15時までが、唯一の休憩時間だった。



