「いやいや、第一、もしそんなの持ってたら俺が死ぬだろ?」

「あぁ、まぁそりゃそうか…でも聞いた事も無い、か」

「俺が知る限りじゃないなぁ。何かあったのか?」

「実は…今、持ってるんだよ」

「…?」

Aはカバンの中から、変な形のキーホルダーを取り出し、俺に見せてきた。

菱形の銅版の真ん中に十字架が掘られており、その上にバツ印が描かれている。

はっきり言って安物の、どこにでもあるキーホルダーだ。

「これが呪いの?何か曰くがあるのか?」

「いや、良く分からないんだが…昨日の夜、家でカバンの中見たら、 コレが入ってたんだ。メモみたいのと一緒に」

と言って、そのメモを俺に見せてくる。