「奈央、入るぞ」 多分寝てるだろうけど、一応声を掛けてから家の中へと入った。 ここはワンルームのマンション。 小さなキッチンとバス、トイレと6畳程の狭い部屋が1つ。 ベッドの上には俺の彼女、葉月奈央が眠っている。 「奈央、大丈夫か?」 「うーん……」 高熱にうなされてるのか目を閉じたまま苦しそうに返事をするだけ。