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3限目、成海の机の上にぽんと丸められたルーズリーフの紙が投げられた。横を見ると、周が左手の人差し指で机を叩く。
意図を汲み取った成海は紙を開いた。そこには、右肩上がりの読みやすい字で二つの文章が書かれていた。
『今日は多分話せない。
明日、7時に学校に来て』
目を通した成海は再度紙を丸め、リュックの中に紙くずを突っ込んだ。
そうして、周とは一言も話さぬまま放課後になった。
号令が終わると帰宅部の生徒たちは散り散りになって教室から出て行き、部活に参加する生徒たちは男女に分かれて体操服に着替え始めた。放課後の教室、4組は男子の、3組は女子の更衣室になる。
成海は手早く白と青の体操服に着替えて教室を後にし、リュックとバッシュを持って体育館に向かった。
靴箱で靴を履き替え、成海はちらりと出席番号の近い周の靴箱をみる。周の靴箱には外靴が残っていたため、彼女がまだ校舎内にいることがわかった。
ふと、成海は周の外靴の中に覗いている白い紙を見つけ、首をかしげる。
……なんだ?まぁ、いいか。
体育館に歩を進めると、すでにバスケットボールの弾む音が規則的に鳴っていた。
「あ、成海先輩!」
体育館に入った成海に気づき、1年生の数人が彼に駆け寄って頭を下げる。
次々に発される挨拶を返しつつ、成海もリュックとバッシュを置いて笑い転げている3年生に近づいて挨拶をした。
「こんにちは」
「こんにちは……あー、成海!そういやさ、お前のクラスの奴だよな、殺されたの」
3年の長身の男子が成海の肩を叩き、にこやかに言った。
「……そう、です」
成海は軽く笑い、3年の群れから離れる。
2年の部員はすでに数人が集まっており、各自で体操などをしている。
2年の集団からも距離を置いてバッシュを履いていると、窪田が腕を伸ばしながら成海のそばにやってきた。



