大切なきみへ





「…お前騒ぐってここかよ……」




俺たちが来たのは海




まだ7月の後半だからあんまり人も多くない





「いいんだよ!ジャージで海にはいろーぜ!」




…光希らしい



「はいはい」



足が浸かるくらいの深さに入った瞬間、




「俺分かってるつーの!」



「は?」



「明日綺世が別れ話することくらい!」



と叫んで水をぶっかけてきた



「理由は知らねーけど!




ほら、蓮も言いたいことぶちまけようぜ!」





と言ってニカっと笑う







やっぱ光希に嘘はつけねーな




「光希!悪い




俺今日谷村に告白された」




と深々頭を下げた






え?は?嘘だろ!と光希は叫んで








しばらく沈黙した




「お前は馬鹿か!」



と光希はまた水をぶっかけてきた



「そんなのしかたねーじゃん!そりゃ悲しいけどな!!」




「蓮もかっこつけんなよ!


彼女のなにがあったかくらいそろそろ言えっつーの!」











「俺は好きなくせに彼女を振ったんだよ

ひどい振り方をした


俺のせいで花華を縛りつけてるだとか


奏のほうがお似合いだとか、もっと近くにいい人がいるとか考えて



…そんなことまったく思えねーよ」