大切なきみへ



「先輩、こいつに絡むのはやめてください」


想像以上に低い声が出たことに少し驚いていると


「うわっ蓮、」

「あーあ失敗」


なんて肩を落としながら体育館に入って行った





「…大丈夫か?」



「うん、ありがとう蓮」


今までとは違うぎこちなさがあった

洗い終わったのか体育館に戻って行く花華をなにも意識することはなく、俺は手を掴んで止めていた。


「蓮?」



「1週間こっちに残ることになった

…花華に話したいことがある」




どう見ても驚いている花華



その心情の分かりやすさに俺はどこかほっとした



「そっかぁ、話したことって「久下、片付け終わった?

…蓮じゃん。久しぶり」」



そう言うと奏は俺の掴んでいた手を軽く振りほどいて強引に花華を連れ出して行く



「花華!…また連絡する」



花華は少し振り向いてうなずき、

奏は黒い笑顔を見せたあと体育館に戻って行った






その後は、元同じ部活だった皆と話して、

先生に会って、

近くにあるおばあちゃんの家に光希と一緒に帰った