あなただけを思い続けたかった。(仮タイトル)


「おぉ~!木村じゃん!」

「う、うん」

まさか、苗字で呼び捨てされるとは思わなかった私は思わずため口で返事をしてしまった。

「同じチーム?よろしくなー」

「うん」

うん しか言えない私。
女子が多い中で育ってきたので男子と話しなれていないくて言葉が出てこない。

3年前に初めて会った時も会話をすることはなく、
「この人、背高いなぁ。」としか思っていなかった。

里依紗ちゃんの弟との会話が終わり、私の前に座っている桃子の方に向きなおす。

「ちょっ!」

そこには信じられない。と言いたそうにしているのが顔を見ただけでわかる桃子がいた。

「長くなるから後で説明する。ね?」

「わ、わかた!」

驚きすぎたのか日本語がおかしくなっている。