あなただけを思い続けたかった。(仮タイトル)


それから10分間校長の話は続き、表彰式、校歌斉唱を経て終了した。

「あー!長かった!もう帰れるよ!夏休みだよ!杏子!」

「わかったから落ち着いて」

終業式が終わり廊下を歩いている時だった。

「杏子」

「え?え、瑛人先輩?」

私は目を疑った。瑛人先輩が人前で話しかけてきたのは付き合ってから初めてだから。

「携帯取られたから夏休み少し連絡取れない。」

「あ、さっき体育館で鳴ったのって瑛人先輩だったの?」

「そう。だからしばらく預かりで親と取りに来なきゃいけないからいつ戻ってくるかわからない。」

「そうなの?じゃ、じゃあ携帯返ってきたら連絡してほしい。」

「うん。1番に連絡する。じゃあな」

「うん!待ってるね。じゃあ」

そこで私たちはそれぞれの教室に入った。

はぁぁぁぁぁぁぁー。

ショックすぎる。夏休みなかな会えないのに連絡も取れないなんて。

バーベキューが唯一会えるときだなー
それを目標に頑張ろう。