あなただけを思い続けたかった。(仮タイトル)


「言わないよ!私準備しなきゃ!じゃあ!」

部活の準備はもう少し後でもよかったんだけど嘘をついて逃げることにした。

「ひゃっ!」

この状況、前にもあった気がする。

私の背中にひやっとした感覚。
そして顔の右側には先輩の腕。

「誰?」

「な、なんで瑛人先輩に言わなきゃいけないの。」

「気になるから」

どうしよう。言えないよ。でもこれを誰かに見られたら。
玲華先輩にでも見られたら。でも・・・

「わかった。じゃあ俺の質問に答えて」

「答えたら離れてくれるの?」

「いいよ」

「わかった。」

しばらくの沈黙が流れた後。瑛人先輩が口を開いた。

「杏子の好きな人は年上?年下?タメ?」

「・・・年上。」

「この学校?」

「え?!ひとつじゃないの?」

「答えなかったらこのままキスするよ?」

先輩の顔が近づいてくる。どうしようどうしようどうしよう。

「10・9・8・7・・・」

瑛人先輩がカウントダウンを始める。

「この学校!」

「背は?高い?」

私は答えるしかこの状況を乗り切るには答えるしかないと思い素直に答えることにした。

「高いよ。」

「ふーん。何部?」

「バスケ」

「イニシャルは?」

「・・・・・・。NとE」

もうバレた。きっとバレた。

「・・・。杏子とそいつが初めて会ったのっていつ?」