ガラガラーっ。
体育館のドアを思いっきり開ける。
バレー部員はまだ誰も来ていないようだ。
バンッ!
私の開けたドアにバスケットボールが飛んできた。
ボールは私の横に来たのでぎりぎり当たらなかった。
「お、わり~」
「絶対わざとでしょ。瑛人先輩。」
「バレた?ごめんね杏ちゃん。」
うっ。杏ちゃんなんて呼ばれたら怒れない。
「いいよ別に。」
「ねぇ、杏子って好きな人とかいんの?」
「突然なに?」
好きな人、あなたです。なんて言えるわけないでしょ。
「いや?気になって。いるの?」
「さ、さぁ~。どうなんだろうねぇ。」
私のバカ。嘘でもいないってなんで言えないかな。
「ふーん。いるんだ」
「お、教えないよ。」
木村杏子ピンチでございます。
「あ、前電車で会ったやつ?杏平?だっけ?」
「ち、違うよ」
あー!そうだよって言えばよかった。ほんとバカ。でも、こういうのに杏平を利用するのはよくないよね。でもでも、このままじゃ私が・・・
「じゃあ、誰?」



