あなただけを思い続けたかった。(仮タイトル)


「杏子!頑張るしかないね。」

「う、うん。頑張ります。」

『試合を始めます。』

―――ピーっ!

先生がホイッスルを吹いたと同時に、みんなネットに向かって走り、対戦相手同士握手をする。

「「「「「お願いします。」」」」」

私は荒木先輩と握手をした。こんな時になんで・・・。

握手に力が異様だったことは言うまでもない。

試合は互角の戦いだった。

「桃子!」

「はい!杏子!打って!!!」

桃子があげたトスが私のところに来る。

決めなきゃっ。

―――バチーンッ