あなただけを思い続けたかった。(仮タイトル)


それから体育委員長や校長先生の話などがあり、クラスマッチはスタートした。

私たちはいまコートのベンチで試合開始を待っている。最初の対戦相手は1組女子らしい。

「杏子、あの背が高い2年1組の荒木先輩。」

桃子に言われて反対側のコートを見てみると周りと比べてずば抜けて身長が高く、スラっとしていてきれいな人がいた。

「あの人がどうしたの?」

「あの人、成瀬先輩の元カノだから。今でも好きらしくて成瀬先輩ファンクラブのトップって言われてる。」

ファンクラブまであるの?!

「ねぇ、ずっと気になってたんだけど、桃子は成瀬先輩のことが好きなの?」

こんなに成瀬先輩情報知っているのはなんでだろう?

「違うよ。私、彼氏いるし。」

「え?!そうなの?!知らなかった。」

「ごめんごめん。中学の時から付き合ってて、もうすぐで1年。」

そうなんだ。知らなかった。

「この高校?」