弱虫男子

「じゃあさ、

ヤスにも呼んで欲しい子いるんだけど。」



あ~俺何言う気だろ。



「げっ!!

お前好きなヤツいるの!?」



余裕ぶってニヤっと笑ったら

頬が乾燥していてちょっと痛かった。



こんな乾燥しきった空気の中で

俺の身体だけが


ネバイ汗を噴き出している。



妙に緊張していたけれど、

なぜか俺は自分でも驚くくらいはっきりと


彼女の名前をヤスに告げることができた。