弱虫男子

「休憩時間は休憩しないと

頭に入んないぜ。」



意外と往生際の悪いヤスの単語帳を

取り上げようと手を伸ばした。



前川はその手を自分の方に寄せながら


「あのね、あたしすっごくタイプなんだ!」


と言った。



「えー顔かよ」


「うん顔!」



そう言い切った前川は

とてもキレイなものに思えた。



「ははっ!おもしれ。

正直だな」



前川の言葉には裏も表もなく、

俺にはまぶしかった。