弱虫男子

「キレイな手してんだな。」


上滑りした自分の声が

俺を余計にみじめにしている。



すらっと伸びたナオミの手に

ごつごつした俺のを合わせてみると


「あたし手の大きい人好きなんだ。」


とナオミが言った。



「手だけなの?」


試すような俺の問いかけに、

パッと鮮やかな表情になったナオミが


「全部!!」


と媚びた。



もうあの子は教室にはいなかった。