早く前川に謝らなければ!


重かった足取りが嘘のように、

遅刻常習犯は学校へ駆け出した


いつもは出欠ギリギリだが、

いつも以上に走ったためか、10分も余裕があった


音楽室の中へ入ると

「……っ!?嘘……だろ……」


そこには、親友の香坂に背中を撫でられながら、

涙を流す前川がいた