「どーしたの、高峰」

はっと我に帰る。

心配そうな顔をしてこちらを見てきたのは小学校からの唯一私が信じられる友達、佐々木遼(ササキ ハルカ)だった。

「高峰らしくないじゃん」
「そう?」

いつもは明るくて元気いっぱいなのにね、って笑った。

そんな話をしていると、
隣で誰かとすれ違った。



「あっ、高峰の好きな先生じゃん」

「え?」

前を見ると宗教科の大上弦哉(オオガミ ヅルヤ)先生が歩いていった。

宗教科専門の先生だから習ってないしあんまり関わりがないのに私と1番噂がたっている先生。

「だからちげえってば!!!!!!」

「そう?へえー笑」

あきれた。