クラスも違ったから、話すことはおろか、会うことも少なくなった。


廊下ですれ違っても、お互いに何も言わず、無視し合った。


そして二日後には、俺達の破局で騒いでいた生徒達も鎮まり、何事もなかったような日々に戻っていた。


こうして、俺は佳穂への恋情を抱いたまま、佳穂の居ない生活へと戻ったのだった。



        
        ―ヒガンバナ―
           悲しい思い出
           思うはあなた一人